訪問美容でオシャレなヘアスタイルに出来る!満足できる訪問美容師の選び方

訪問美容でヘアカットしてもらったら、イメージと違うヘアスタイルに仕上がることが多いですよね。髪が短くなってすっきりしたものの、ヘアサロンに通っていたころと同じようなヘアスタイルにならないことに、不満を感じている人もいるかと思います。

ヘアサロンとは設備も違うし、仕方ないことなのかなと諦めている人もいますよね。でも、訪問美容だからといって諦める必要はありません。そこでここでは、訪問美容でもヘアスタイルに妥協したくないときに、どのような事業者に依頼すればいいのか詳しく解説していきます。

訪問美容だとヘアスタイルに満足しにくい理由

まずはなぜ訪問美容だとヘアスタイルに満足しにくいのか、その理由についてご紹介します。訪問美容には下記のような特徴があり、それが訪問美容でのヘアスタイルに満足できない理由となっています。

満足できない

  • スタイリスト未経験者が担当することもある
  • スピード重視でヘアカットする訪問美容師が多い
  • カウンセリングの時間がない
  • 希望のヘアスタイルが正しく伝わりにくい

それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

スタイリスト未経験者が担当することもある

ヘアサロンでは十分なスキルを習得するまでは、アシスタントとして働きます。3〜5年程度の下積み時代を経て、ヘアカットのスキルも備わったところでスタイリストとして、お客さんの髪を切ることが許されます。

ところが訪問美容ではアシスタントという役割がない事業者も多く、美容師免許を取得しているなら、それだけで現場に出て髪を切ります。ヘアカットのスキルもなく、現場での指導を受けているわけでもない人が担当するとどうなるかは、容易に想像つきますよね。

もちろんスタイリストとしての実績を積んだ人も訪問美容の世界にもいますが、割合で考えるとそれほど多くありません。その道のプロがカットするヘアサロンと、セミプロがカットする訪問美容。訪問美容でヘアスタイルがうまくできない最大の理由はそこにあります。

スピード重視でヘアカットする訪問美容師が多い

訪問美容は車などでの移動時間があり、1日に対応できる人数が限られています。それなのに1件ごとのヘアカット料金はヘアサロンよりも安いので、1人あたりのカット時間をできるだけ短くして、1日の件数を増やす傾向にあります。

訪問美容のヘアカットは1,000円カットの安い床屋に近いスピード感です。細かい部分はそれほど気にせずに髪を切りすすめていきます。介護施設の訪問美容の場合は、1人15分程度でカットしますので、カットに30〜60分かかるヘアサロンとは仕上がりが違うのは当然です。

介護施設によっては、ヘアスタイルが決められていることもあります。そうすることでヘアカットの時間を効率化できるためです。このようなスピードを重視するケースが多いのも、訪問美容のヘアスタイルに満足できない理由のひとつに挙げられます。

カウンセリングの時間がない

ヘアサロンでは髪を切る前にカウンセリングを行います。どのような髪の悩みがあるのか、どういう仕上がりを希望するのかなどを聞き出し、カウンセリングした内容をベースに、ベストなヘアスタイルを提案します。

ところが訪問美容でそこまで対応する事業者は少なく、切る長さやボリューム感などを簡単に確認するだけ。美容師と依頼者それぞれの思い描いている完成のイメージにズレが発生するため、仕上がりに満足できないという結果につながってしまいます。

希望のヘアスタイルが正しく伝わりにくい

訪問美容を受ける人が、自分で仕上がりのイメージを美容師に伝えられるといいのですが、要介護者になると「伝える」という部分のハードルが上がります。イメージをうまく言語化できないので、断片的な情報だけ伝えるだけになり、仕上がりイメージを共有できません。

また、要介護4〜5になると介護する人が間に入って、美容師に「こんな感じで」と伝えることになるため、さらにイメージの共有が難しくなります。介護する人によっては、似合っているかどうかよりも介護しやすさを優先することもあるというのも、仕上がりに影響しています。

ヘアスタイルにこだわるなら訪問美容師選びが重要

ここまでの説明から、訪問美容で理想のヘアスタイルにするのはムリだと感じた人もいるかもしれません。ところが最近はこのような状況を変えようとしている美容師も増えており、訪問美容事業者によっては、ヘアサロンと変わらない仕上がりを期待できます。

そこでここでは、ヘアスタイルにこだわりたいときに、どのようにして訪問美容師を選べばいいのかについて解説していきます。

介護資格を持ったヘアサロンの訪問美容師に依頼する

ヘアスタイルにこだわりたいなら、介護専門の訪問美容事業者ではなく、ヘアサロンの訪問美容がおすすめです。ヘアサロンのスタイリストが担当しますので、スキルが高く、しかもカウンセリングも丁寧にしてくれます。

ただし要介護者の場合には、介護資格を持っているかを確認しておきましょう。資格が必要というわけではありませんが、資格は介護に対する最低限の知識を持っている目安にはなります。できるだけ介護職員初任者研修を取得している美容師に依頼してください。

ホームページなどで事業者の方針をチェックする

訪問美容の事業を行っている場合、その多くがホームページを持っています。そこで、事業者がどのような方針で事業を立ち上げたのかなどをチェックしましょう。そこで確認するポイントは下記になります。

ポイント

  • ヘアサロンでの実績(スタイリストとしての実績)
  • 訪問美容事業を立ち上げた理由
  • 訪問美容でのヘアスタイルへのこだわり

ヘアスタイルが重視されていない訪問美容の現状を改善したくて、自分で訪問美容事業を立ち上げたというようなスタイリストであれば、ただ髪を切るだけの訪問美容とは違ったクオリティのサービスを受けられます。

実際に訪問美容でヘアカットしたときの写真を見て、「こんな感じで仕上がればいいな」と思えるようなら思い切って依頼してみましょう。

ケアマネージャーや知り合いから紹介してもらう

自分で判断するのが難しいという場合には、すでに優れた訪問美容師とつながりのある人の意見を参考にしてみましょう。要介護者であればケアマネージャーに相談して、他の人が利用して評判のいい訪問美容師を紹介してもらうのがおすすめです。

訪問美容を利用しているはずなのに、ヘアスタイルがいつもステキという友人がいれば、その人に相談するのもいいかもしれません。これまで利用していたヘアサロンで、腕のいい訪問美容師がいないか聞いてみるのもOKです。

ヘアスタイルを重視した訪問美容での注意点

訪問美容師選びで妥協しなければ、訪問美容でも理想のヘアスタイルに仕上げてもらえることがわかってもらえたかと思います。それだけでも十分ではありますが、より理想のヘアスタイルに近づくために、下記の4つの注意点も頭に入れておいてください。

必要なもの

  • イメージが伝わりやすい写真や雑誌を用意する
  • 継続利用できる範囲の予算で事業者を探す
  • 時間がかかるのできちんと体調を整える
  • 3〜4回は同じ訪問美容師に依頼する

それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。

イメージが伝わりやすい写真や雑誌を用意する

百聞は一見にしかずと言いますが、言葉でいくら説明してもイメージの共有は難しいものです。理想のヘアスタイルの写真を用意しておくと、それを参考にヘアカットしてくれます。1枚だけではイメージを把握するのが難しいので3枚程度用意してください。

過去の自分の写真を用意できれば理想ですが、それがない場合には芸能人の写真でも構いません。インターネットや雑誌などで調べて「こんな感じになりますか?」と相談しましょう。髪質の違いから再現するのが難しい場合もありますが、近づくけるために提案してもらえます。

継続利用できる範囲の予算で事業者を探す

ヘアサロンの訪問美容の場合には、ヘアサロンでのヘアカットに出張費用をプラスされることが多く、介護専門の訪問美容事業者と比べると料金が倍以上になることもあります。それくらい高いクオリティを期待できますが、高額すぎると継続利用が困難になります。

ヘアスタイルをキープするには定期的なヘアカットが必要になりますので、いくらスキルが高い事業者でも繰り返し利用できないのでは意味がありません。自分がムリなく払える料金設定になっている訪問美容サービスの中から事業者を選びましょう。

時間がかかるのできちんと体調を整える

訪問美容でヘアサロンと同じクオリティを期待するとなると、ヘアカットの時間もヘアサロン並みになります。カットする髪の長さや量にもよりますが、ヘアカットだけで30〜60分かかり、多少休憩を入れるにしても、それだけ同じ姿勢を維持しなくてはいけません。

体への負担も大きくなってしまいますので、ヘアカットの予約をしたら、そこに向けて体調をしっかりと整えてください。規則正しい生活と十分な睡眠を心掛け、水分補給や食事も気を遣って万全の状態で当日を迎えてください。

当日になって体調を崩してしまった場合に、ムリにヘアカットしてもらうのはおすすめしません。訪問美容事業者に連絡して、後日にスライドしてもらいましょう。

3〜4回は同じ訪問美容師に依頼する

これは訪問美容に限ったことではないのですが、1回で理想のヘアスタイルに仕上げるのは腕のいい美容師でも困難です。何度かヘアカットすることで依頼者の髪質を把握し、会話を繰り返すことでヘアスタイルイメージの共有ができるようになります。

どの美容師に依頼しても、1〜2回では思い通りに仕上がらなくて当然。3〜4回は同じ美容師にカットしてもらいましょう。それでも理想のヘアスタイルに仕上がらないようなら、他の訪問美容師を探してください。

まとめ

訪問美容はヘアスタイルが思い通りになりにくいイメージがあるものの、最近はヘアサロンでのスタイリスト経験者が訪問美容をはじめるなど、クオリティ重視の訪問美容事業者も増えつつあります。妥協せずに訪問美容師を選べば、訪問美容でも満足度の高いヘアスタイルに仕上がります。

ヘアスタイルにこだわるならヘアサロンの訪問美容がおすすめで、要介護者なら介護資格を取得しているヘアサロンの訪問美容に依頼してください。信頼できるケアマネージャーなどに紹介してもらうというのもおすすめです。

実際に依頼するときには、イメージが伝わりやすい写真を用意しましょう。3〜4回は同じ美容師に依頼することも重要です。ヘアスタイルを重視すると、どうしてもヘアカットの時間が長くなりますので、しっかりと体調を整えてヘアカット当日を迎えましょう。