訪問美容は高齢者ならだれでも利用できるの？理美容法によるルールとは

美容師免許があれば、だれでも開業できそうな訪問美容。ところが、実は美容法というものがあり、美容師は美容所以外でのサービスを禁止されています。

しかし、それでは美容室へ出かけられない人が、美容サービスを受けられなくなります。そこで特例として認められたのが、訪問美容サービスです。

どのような人が特例になるのか。美容室を同じメニューが受けられるのかなどについて、くわしくたしかめてみましょう。

訪問美容を利用できる人はどんな人？

訪問美容を利用できるのは、主に高齢の方や病気の方です。

それだけでなく、介護で家を離れられない家族や、妊娠中、育児中に利用できるケースもあります。（交替で介護や育児をお願いできる相手がいない場合に限る）

離島や、山間部など、美容室自体がない地域も、訪問美容の対象です。高齢であっても、元気で歩ける場合は、訪問美容サービスを利用できません。

要支援、要介護の認定を受けている場合に限られるケースが多く、対象者の年齢や支援、介護状態については、住んでいる自治体や県によって考え方が違います。

利用を検討している方は、役所のホームページ、もしくは担当者へ電話で問い合わせてみましょう。

自治体によっては、カット代や出張費の補助が受けられる場合もあります。
助成は、登録されている訪問美容店に限られる自治体がほとんどです。依頼できるお店についても、事前にたしかめておきたいですね。

割引などを利用しない場合、県や市区町村の条件を満たしていれば、訪問美容サービスに対応しているサロンを自由に選択できます。いつも利用していたサロンや、一度お願いしてみたかった人気店の予約を取ることも可能。

訪問美容だからこそできる、特別な時間を楽しんでみましょう。

訪問美容では、高齢者の方が美容院でお願いするメニューのほとんどが用意されています。
訪問美容を受けられる人については、美容法や自治体による取り決めがありますが、提供するメニューについては、特に制限がありません。

一般的な訪問美容サービスでは、カットやカラー、白髪染め、パーマ、シャンプー、ブローなどのメニューが用意されています。

その他にも、マッサージなどのリラクゼーションメニュー、ネイルやメイクのサービス、縮毛矯正などの特殊パーマ、パック、アロマ、ハンドスパやフットスパなど、サロンによって用意しているサービスはさまざま。

自分が受けたいメニューがあるのか、まずは電話やメールで確認してみましょう。

訪問美容を依頼する場合、事前にしておきたい準備や注意点がいくつかあります。
スムーズに施術をお願いするためにも、事前にチェックしておきましょう。

自宅で訪問美容サービスをお願いする場合、畳2畳分程度のスペースが必要になります。
部屋の中を片付けておく必要はありませんが、部屋のこのあたりで……と場所を決めておくと、手早く準備できるため、大体の見当をつけておきましょう。

訪問美容サービスの中には、必要な道具をすべて持ってきてくれる場合と、自宅の椅子やお風呂場、お湯などを用意する場合があります。予約の際に必要なものをたしかめて、準備が必要な場合は、予約時間までに用意しておきましょう。

訪問美容を利用する方の中には、訪問入浴介助のサービスを利用しているケースが少なくありません。訪問美容を予約する際は、この訪問入浴サービスの前にお願いしてみましょう。
カット後に入浴できるので、より髪の毛をさっぱりできます。

「シャンプーで洗った後の、きれいな状態でカットしてもらいたい」

という場合は、入浴後の予約がベストです。

カットだけならそれほど時間はかかりませんが、はじめて訪問美容を利用する場合は特に、慣れないことの連続になり、意外に疲れてしまうものです。

といった配慮で、当日を穏やかに迎えられるようにしましょう。

しっかり事前に準備をしておいても、高齢者の場合は、突然体調を崩す場合があります。このようなケースも、ほとんどの出張美容サービスで、無料キャンセルに応じています。

元気な身体あっての訪問美容サービスですので、無理せず、体調が優れない場合は延期しましょう。

また、すべての訪問美容サービスがキャンセル料無料という訳ではありません。

注意

キャンセル料が必要なサロンや、美容師が到着してからのキャンセルは、出張費が発生する、というケースもありますので、あらかじめ、キャンセル料をたしかめておくと安心です。

訪問美容サービスを受けられる高齢者や、美容メニュー。覚えておきたい準備やキャンセル料について、まとめてみました。

こまかい決まりはありますが、基本的に自分の足で美容院へ行けない、美容サービスを受けられない、という場合は、訪問美容を利用できます。

身体に痛みや動かしづらさを感じる中、公共交通機関や徒歩で、美容院へ行くのはそれだけで一苦労。身体に負担をかけないためにも、訪問美容サービスを利用してみましょう。